多彩な社員がパワーを生む

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多彩な人々の技術スキルが集い
自由で柔軟な「開発」を目指す

サンリツオートメイションの強みのひとつは、多彩な人々が集まり、それぞれのスキルを活かして働いていることにある。新卒採用で入社した人たち、キャリア採用で他の企業から転職してきた人たち、海外から日本に留学し、サンリツで働くようになった人たち、等々──異なる経験を積み、異なる能力を磨いてきた人たちがチームを組み、それぞれのアプローチで「開発」にチャレンジしている。

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大企業から転職し、再び開発の現場に

ほとんどの会社が外注頼みの今、顧客を向き合い、社内で開発を行っている会社は貴重です

サンリツで活躍するエンジニアには、キャリア採用で転職してきた社員が少なくない。有名な大企業で、高いスキルを求められる仕事に就いていた人も目立つ。転職を決めた理由は人によって様々だが、多くの社員に共通するのは、開発の仕事がしたいという思いだ。

開発一部長の福嶋利明は、1987年から30年間、大手コンピュータメーカーでノートパソコンの開発一筋で来た。2年前にサンリツに転職し、現在は、エンジニアとしての開発業務と管理職としてのマネジメント業務の両方をこなしている。転職を決めたのは、開発の仕事を続けたかったからだという。

「サンリツが、今の時代でも社内で開発を行っていることが驚きでした。自社で設計や開発をしている会社はどんどん減っていて、実際の開発は外の会社に丸投げしているところが多い。外に投げた開発案件をコントロールすることが仕事になっているんです。
前職でも最後のほうはプロジェクトのマネジメント業務ばかり。本来の開発仕事は、ほとんどなくなっていました。ノートパソコンは、各メーカーが競い合っているように見えて、実際の開発業務は受託専門の数社に集中している。それらの会社に行ってみると、いくつものライバル機種が隣り合わせた机で開発されていたりします」

サンリツに入社してみると、実際に社内で開発を行っていることはもちろん、開発に対する考え方の違いにも驚かされた。

「入ってみると、自分で設計し、自分で作り、自分でテストする──仕事の中にその割合が多くて、まさに自分で開発をしている貴重な会社だと思いました。
ただし、開発といっても、エンジニアが勝手に作りたいものを作るわけではありません。お客さまが求めているものを作るという姿勢が徹底している。
前職で開発していたノートパソコンですと、少なくて数万台。多いと百万台単位で生産します。
世界中で販売するわけで、お客さまの要望を聞くといっても、結局は、お客さまから寄せられた意見を営業部門が集め、その要約を聞くことになります。お客さまが欲しい物と、開発が作る物とに、かなりの開きが出てしまうんですね」

一方で、サンリツの製品に、広く不特定多数に販売する製品や、純粋な汎用品はない。

「サンリツでは、たとえベースになる製品は同じでも、お客さまが変われば、再設計し、再開発をしていく。ボードコンピュータのような小さな製品でも、大型コンピュータを納めるのと同じように、お客さまの使い方に合わせた仕様にしていくんです。
例えば、あるお客さまに合わせて製品を作り込んで、やっとご満足のいただける製品が出来上がったとします。でも、同じ製品ジャンルの別のお客さまに対しては、また違う作り込みをしていく。やっていくうちに、これはすごいことだなと思うようになりました(笑)。
ノートパソコンのような量産品ですと、作ったものに対して保証はするけど、お客さまに合わせて変えていくなんてあり得ないですから。
お客さまそれぞれの要望に合わせて迅速に製品を作り込める。それが、設計・開発に求められている本当の技術なんだなと感じました」

顧客との距離の近さが面白い

小さな組織だから分業ではなくお客さまと直にやり取りする。そこに開発の面白さがあります。

開発三部スペシャリストの吉野豊彦も、やはり開発の仕事に魅力を感じてサンリツに移ってきた。大手コンピュータメーカーで長らく通信機器分野の開発に従事。現在は、サンリツで顧客のニーズを聞いて仕様を作り、システムにまとめる仕事をしている。

「前職でも最初のころは開発エンジニアとしての仕事をしていました。しかし、管理職になった後は、開発仕事のかたわら、次第にコストダウンに仕事の軸足が移っていきました。それで、新しいことがやりたいなと思い転職してきました」

吉野は、小さな組織だからこその開発の面白さがあると言う。

「前職では、1つのプロジェクトに対しても、営業、システムエンジニアリング、詳細設計、機構設計、等々、細かく担当が分かれていました。
それがサンリツでは、自分でお客さまの対応をして、設計の面倒を見て、システム的にまとめていく。全部を見通しながら仕事をしますので、非常にやりやすいんです。1人でやる仕事量が多いとも言えますが(笑)。
面白いし、大変だけど、やりがいがあります」

そして、やはり感じるのは顧客との近さ、顧客と直接やり取りしながらモノ作りができる手ごたえだ。

「大きな組織にいると、お客さまの声は、営業が聞いたものを、社内の各部署を通して伝言ゲームのようにしか伝わってきません。でも、今はじっくりとお客さまの声を聞いて開発に反映させることが出来ます。
私は、お客さまに新しい提案をして、それを採用してもらうことに喜びを感じるタイプのエンジニアです。だから、今の仕事は合っていると思います。自分の目から見て、もっと改善の余地があるのに惜しいなあ、と思えるお客さまはとても多いですから(笑)」

「スピード感」と「柔軟性」と

小回りがきくというか。チャレンジしようという話はパッと決まります

開発三部長を務める高山 弘は、サンリツへ転職してきて10年。大手コンピュータメーカーのグルーブ会社出身で、前の職場では、主にデジタルカメラやコピー機で使用する画像処理用 LSIや、ユーザーが構成を設定することができる集積回路FPGA(Field Programmable Gate Array)を設計していた。

「デジカメがスマホに取って代わられて需要が落ち込むにつれて、画像処理用のLSIもニーズが少なくなっていきました。ハード系の開発そのものが減ってしまったのですが、もう少し、自分で手を動かす仕事を続けたかった。
チャンスがあったら転職しようと考えていた時に、たまたまサンリツとご縁があり、面白そうだなと思って入社しました。今は、マネジメントをこなしながら基板の設計を手掛けています」

大手企業から転職してきた高山が、まず文化の違いを感じたのは、会社としてのスピード感と柔軟性だった。

「小回りが利くというか、決断するスピードが速いと思います。大きい会社ですと、決裁を取るのに1~2週間、場合によっては1カ月くらいかかりますが、サンリツでは1日。たいていは即日に決裁されます。仕事に必要な備品も、ある程度は各自の判断で購入できますし、ちょっとこれをやりたいと思えば、すぐにできるのがサンリツです」

高山が、会社の決断の速さを実感したのは、入社して初めて手掛けた医療機器の開発だった。

「入社してそんなに年数が経たないころの話ですが、医療機器メーカーから、眼科手術に使う装置の開発を依頼されたことがあります。サンリツで受けたのは、極細の光ファイバーを眼球に刺して撮影した画像を受け取り、見やすく処理する装置です。
画像処理をする装置は高度な医療機器ではないものの、医療機器認証でクラスⅠの届出をする必要がある。さらに、サンリツで製造するには医療機器製造業としての登録許可を受けなければなりません。
それまでのサンリツには医療機器を開発した経験がなく、まったく未知の分野です。それでも、やってみようという話はパッと決まりました」

この時の決断が、現在、サンリツが手掛ける一連の医療機器開発のスタート地点となった。

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